2001年2月17日-18日 大阪訪問記

2001年2月17日-18日／ブラン大阪訪問記2001
　■2/17＠難波ベアーズ(共演：マフマフラー、シノワ、ヰタセクスアリス)
　■2/18　ブラン1stアルバムマスタリング



さてさて昨年9月のギューン夏祭り出演より半年、早くも実現ブラン大阪遠征2001であります。
今回は96年の初大阪公演以来の難波ベアーズでの演奏と、丁度前週にトラックダウンまで上がりたてほやほやのブラン1stアルバムのマスタリング作業が大きな目的。いつもに加えて慌ただしくもあまりに濃いー1泊2日の旅でありました。

初日の2/17はライブ当日。
ベアーズ入りは午後4時でということであったので、2時過ぎに新大阪に着く11時22分東京発の新幹線を利用。メグは友人Yと前日大阪入りし、よろしく楽しくやっているとのことで、クリと２人車内で待ち合わせていざ出発。

車中3時間ボーっとしたりだらだら会話したり私は酒飲んだり、眠ったりで2時17分無事新大阪着。ちと贅沢だけどタクシーでひとまず宿泊先のホテルに移動、余計な荷物だけぱっと置いて、今回念願の初共演となるシノワが練習をしている心斎橋は毎度おなじみスタジオパズルに地下鉄で移動。前日シノワの平田さん、厚沢さんからお電話をいただき、心斎橋のスタジオパズルで落ちあって一緒にベアーズ入りする約束をしていて、メグともパズルで合流することになっておりやした。

パズルのあるビルのエレベータの扉が開き、まず目に入ったのがシノワ八木さん。「どもご無沙汰ですー」と奥に入るとシノワ平田さん、山内さん、厚沢さんと、勝手に「大阪の兄貴」と心の中で呼ばせていただていいるスパローズスクーター、チャイルディッシュスープのドン黒瀬さん、メグが勢ぞろい。「お久しぶりです。着きましたー。」と半年振りの再会、でもなんか数日ぶりにあった長い付きあいの友達みたいにあっという間に打ち解けて談笑。今回黒瀬さんはマフマフラーにゲスト参加するということで、5、6年前のスパローズとの対バン以来久しぶりの共演という話を聞く。その他コットンさん、ナイスフェローのオカオさんにもご挨拶。
やっぱパズルに来ると「大阪にまた来れたー」って気分になります。

そんなこんなで3時過ぎ。そろそろ行きましょかとシノワの4人とブランで徒歩にてブラブラダラダラとベアーズまで移動することに。色々諸々話をしながら大笑いしながら、平田さんは平田さん、山内さんは山内さん、厚沢さんは厚沢さん、八木さんは八木さんだなーなんて当たり前だけどなんかうれしい気分で15分ほどでベアーズ着。入り口で丁度こちらも車で着いたスハラさんと再会。いつもの笑顔でご挨拶。どもどもまた来ました。今回もお世話になります。

楽屋に入ってほっと一息。マフマフラーのお２人と初対面でご挨拶。
愛嬌のある可愛らしいお２人であります。ラブクライ三沢さんとも４，５年振りにご挨拶。そしてもちろん登場はカナモリさん。登場するや丁度誕生日だというマフマフラーのドラムの方にプレゼントを。さすがギャルバンキラー！

そんなこんなで、本日ブランの出番はトリというなんとも光栄なお話で、リハはトップ。
11月からずっとレコーディングで地下にもぐっておったため、ライブ演奏の勘が少々鈍ってる不安があったのだけれど、要所要所の確認で意外に大丈夫そうだと確信。あとは本番バーンと行けりゃOKでしょう。

ひとまずあとは本番を待つだけということで、続いてヰタセク、シノワ、マフマフラーのリハを見て、腹ごしらえにスハラさん、ヰタセク時原さん、伊藤さん、シノワの4人、ブランで知る人はみんな知ってるハンバーグ専門店「びっくりバーグ」へ。

うまい、ボリュームあり、安いとたまらないこのお店。
私はエッグバーグを注文。スハラさん、時原さん、伊藤さんと間もなくギューンからリリースのヰタセク2ndアルバム(山本精一さん曰く「サイケの百貨店」という期待大のアルバムであります)の進行具合の話やらその他諸々で談笑。大好きなギタリストの伊藤さんとゆっくりお話したのは初めてで、うれしかったです。
メグのアイドル時原さんも少々お疲れの様子であったけれど、いつものクールな笑顔が素敵でした。

そんなこんなで開演の7時が迫ってきたので、ベアーズに戻ることに。
しかしうまくて満腹プクプクのボリュームで800円は安いなぁ。

いやいやさてさていよいよ始まりまっせ。
ベアーズは既にほぼ満員状態。
トップはお初に目に耳にしますマフマフラー。vo/g、drの2人組みという編成ながら分厚い音のラブリーポップであります。1度聴いたらメロが頭にこびり付く感覚。ファンが多数ついてるのもうなずけます。黒瀬さん参加で最後に演奏された「メ?ロメ?ロ?ソ?ダ?(なんとかなんとか)」って曲がツボでした。いまだに頭の中で突然このメロが流れ出します。

続いて登場は本日の企画の首謀者厚沢さん擁するシノワであります。ギューンのサイケオムニバス「あぶない音楽」でご一緒させていただいて以来、ネット上含め4人とも非常に親しくさせていただき、大阪遠征2000時には3日間観光にライブにお付き合いいただき、全くもって感謝のしようがないのだけれど、なんてったって初の共演であって、また私は生シノワ初体験。またリズム隊が厚沢さん、八木さんになってからは音を聴くのも初めてというわけで、非常に楽しみにしておりました。

実はシノワにはずっと「爆音ギターサイケポップバンド」というイメージを持っていたのだけれど、細かいアンサンブルとか非常によく考えられていて平田さんのこだわりのポップオタクぶりが色濃く反映されていることを確認。そして山内さんの声が実にいいんだな。

来月平田さんと山内さんが博多へ移住のため、最初で最後の生シノワかと少々感傷的になりつつ見ていたりしたのだけれど、本人らは全然そんなつもりはなく、博多、大阪、そして東京と現在以上に積極的な活動を続けていくとの話なのでひと安心。
昨年完パケ後、なんと一から録り直したというアルバムも今年ギューンからリリースということでこちらも楽しみであります。

さてさて続いては共演は2回目、ライブを見るのは3回目のヰタセクスアリス。
活動歴10うん年の大ベテラン、貫禄を漂わせつつも青く濃いーサイケでポップなロックがたまらない大好きなバンドであります。なんてったってフロントのvo時原さん、g伊藤さんがかっこいい。都内で是非共演してお客さんの度肝を抜いてみたいと常々思っております。
現在は月1ペースで頻繁にライブ活動をしているそうなのですが「ライブの度に新曲を演るなど常に新しいものを出したい」と時原さん。全くもって多作なのもうらやましい。大ベテランだという失礼を顧みず、勝手に同時代のライバルだと思わせていただいております。またご一緒させてください。
4月にリリース予定の2ndアルバムも期待しております。

さてさてそんなわけでブランの登場であります。
お客さんいっぱいのベアーズに少々びびりやしたが、前回9月の大阪ライブ時気合入りすぎて前半であっという間に声がつぶれてバテてしまった反省を活かしつつ、少々冷静にペース配分しながらブランとして与えられた仕事は出来たものと感じております。今回のメニューは以下の通り。

　1.その先
　2.オレハ貝ニナル
　3.うつし世は夢
　4.自己矛盾
　5.夢うつつ
　6.やわらかな夢
　7.Lorca(仮題)

細かなミスがあったと云えばあったけれど、ライブはナマモノということで勘弁できる話でしょう(かな?)。久々のライブで「30分演奏つしつづけられるだろか」という不安もありやしたが、なんとかホントなんとか一定のテンションのもとやり遂げることが出来ました。
最後の「Lorca(仮題)」演奏後、なんとアンコールの拍手がちらっと起こって少々びっくり。後から聞いたらシノワ厚沢君の仕込みだったみたいだけど、いやいやちと無理でした。

そんなわけで今回のイベントはすべて終了。
しばし楽屋でクリと放心状態。

しばらくしてステージに戻りあとかたづけしていると11月に20000Vで共演させていただいて個人的にも大好きなバンド、テーベの三浦さん、元テーベの森村さんとご挨拶と再会。
楽屋に戻ってスパローズスクーターユウキさんと再会、メールではジャケ作成の件で色々お世話になっているスピードライダーカミジョウさんと面と向かっての初挨拶。そして食い倒れライブ見倒れ大阪遠征中だったいがさんも楽屋へ。大阪でのブランはいかがでしたか?

そんなわけでうれし楽し。半分ボーっとしながら談笑しながら、いよいよさてさてお楽しみの打ち上げに突入。ベアーズを後にする時に自転車で帰る山本精一さんの後ろ姿に心の中で「今日のブランどうでしたか」と念じ伝え、一同難波の和民へ移動。

参加メンバーは黒瀬さん、シノワの4人、ブランの3人、いがさん、ハムヨシさん、池田さん、池田さんのお友達、金森さん。飲んで食ってしゃべって笑ってあっと云う間に数時間。途中シノワ平田さん、山内さん、池田さんのお友達が帰宅。1次会終了後シノワ厚沢君、八木さんもお帰り。厚沢君、素晴らしいイベントを今日はありがとう!

さてさて残ったメンバーで2次会突入。
2次会はなんとなんとのカラオケボックスに入店。「カラオケなんて何年ぶりだろ」と少々ビビりつつも酔って楽しい頭では勢いでオッケイオケッイ状態に。

クリのクールファイブで始まったこの何ともレアなイベント。みんな次々曲を入れていき、「すげぇなみんな持ち唄持ってるんだ」と感心。負けてはならぬと意を決して「夢は夜ひらく」藤圭子バージョンをオン!それから順次皆さん持ちまわりで熱唱をご披露。さすがコルグカラオケ部長のクリは自分の唄いたい唄と場の雰囲気を考えた見事な選曲。メグの聖子、安室のアイドル声もよしとしよう。それより何より唄ってる時のあんな楽しそうなうれしそうな顔、お前のそんな顔見たことなかったぜ。

池田さん、黒瀬さんのパーフリ特集もたまらない。
フリッパーになりたかったけどなれなかったおいらはたまらず一緒に熱唱。
持ち唄が少ないおいらには椎名林檎3曲が強制され、「曲は椎名林檎でもやっぱブランになっちゃう」とお誉めの言葉を頂戴。

いがさんの選曲の渋さにもつくづく感心。ハムヨシさんも実にいいキャラクターしてます。金森さんは金森さんでした。しかしみんな唄うまいなぁ。

そんなこんなで朝5時まで。
疲れた楽しかった慌ただしくもあまりに濃い1日もこれで終わり。
半分ボロボロになりながら皆さんとお別れし、ブランはタクシーにてホテルへ。小腹を満たして6時頃バタンキュー。楽しかったー。来てよかったー。

?◇?

さてさて次の日は今回の遠征もうひとつの目的アルバムのマスタリング作業。
10時半に何とかむりやりの起床。案の定声はボロボロ。そんなわけでクリと11時半にスハラさんと待ち合わせの吹田駅に地下鉄、JRで移動。

少々早く着いたので、改札横の喫茶店にて朝食。しばらくしてメグ、スハラさん到着。一同スハラさんの車に乗り込み、Studio Youへ移動。ギューンのCDのマスタリングはほとんどここって位スハラさん常連のスタジオだそうです。

エンジニアの勝則さん(スンマセン。上の名前忘れました)に「お世話になります」とご挨拶し、一同スタジオ入り。詳しいことはよくわからないけれど、アナログ、デジタル機材フル装備で、ソファがゆったりの実にくつろげる空間。早速前の週完パケほやほやのDATのマスターテープと今回プロデューサーとしてお世話になったフリーボ石垣さんからのアドバイスメモをお渡しし、いよいよマスタリング開始。

スハラさんもTD後の音源を耳にするのはこれが最初となり、ニコニコしながらうんうんと肯き、なんとか納得のご様子でひと安心。

エンジニアの勝則さんは我々の要望を聞きつつ、ProToolsのシステムでパパパすいすいと音を組み立てて行く。ほとんどそのまま使えるようTD時点で作り込んでいたので、作業は実にスムーズに進行。凶暴なサウンドはより荒々しく、静かな曲はフェアチャイルドのコンプをかまし、より深みのある味わい深いサウンドに仕上がりメンバー一同、そしてスハラさんも大満足。「これって名ロックアルバム誕生の瞬間?」と自我自賛。

完成後DATにコピーをしながらのプレイバックではこの数ヶ月阿佐ヶ谷アーススタジオに篭ってきた日々のシーンが次々とよみがえってきて、楽しかったり辛かったりしつつ、丁寧に仕事して来てついにここまで来れてよかったとうっとりしながら、かつ昨日の寝不足で気持ちよくうとうと。

遁生時代も含めここまでの約6年、我々の活動の集大成の選び抜かれた全7曲、日常のBGMにはきっと向かないだろうけれど、ステレオにじっと向かい合って聴き終わる頃にはくたくたになる、そんなアルバムの音の方は完成いたしました。スハラさんこういう機会を我々に与えてくれて心から感謝いたします。大きなビジネスにはならないかと思いますが、一度好きになったらやめられない、息の長く聴いていただけるアルバムとなった気がいたします。生意気なこと云ってますが、そういうアルバムとして世にばらまくことが出来たらと思います。

そんなわけで大きな満足感と「でけたー」という安心感で午後5時、エンジニア勝則さんにご挨拶して、Studio Youを後に。スハラさんはクアトロでのノボトノ、割礼を見に行くということでスタジオ前でお別れ。今回も大変お世話になりました。また来ます。

途中から顔を出していただいたスパローズスクーター黒瀬さんとともに一同梅田に移動。
「何食べよか?」「お好み焼!」ということで、東京にも支店のある有名店「風月」へ。
私とメグは酒を片手に、キャベツぎっしりのお好み焼、モダン焼に満腹満足。4人で談笑しながらの数時間でありました。黒瀬さんと一緒にいると何かほっとするんだな。やっぱ大阪の兄貴!

そんなわけでブラン一同帰りの新幹線の時間も迫り、JR大阪駅へ。黒瀬さんと一緒に歩きながらあっという間の1泊2日の出来事を思い出して「帰りたくない」という気分に。地下鉄で帰る黒瀬さんと改札でお別れ。いつまでもいつまでも我々を見送って振り返るたびに手を振ってくれる兄貴。なんともたまらん気持ちになってきた。きっとまた来れる、いや意地でも大阪での活動は続けると思いつつもいつもこの瞬間は感傷的になります。ありがとう大阪。大好きです、大阪の人々。

そんなわけで8時7分発の新幹線で、あまりの疲れで即小1時間眠りに就く。今回は書き上げるぞと「大阪訪問記2001」を半分位書いて、残りぼーっとしながらクリとこの大阪遠征と今後のブランのことを話ながら11時過ぎ東京駅着。

とにもかくにもこんな2日間でございました。
これまでの活動の集大成がアルバムとしてまとまりました。ブランも次のステージへ向かわなければなりません。今後も日々充実した活動が続けられるよう、気合を入れなおし頑張って参りたいと思っておる次第です。今回もたくさんの人にお世話になりました。そして今後とも何卒よろしくお願いいたします。
ホントホントありがとうございました。

(2001.2.20了)

*上のお写真は元テーベ、「お気楽なのです」 のヒロコさんから頂戴したお写真を元に加工させていただきました。感謝！