The World of TONSEi RECORDS??u?????o

土曜日, 5月 31, 2003

2003年5月31日(土) 福岡訪問記

ブラン福岡訪問記

2003年5月31日(土) POP IT! 悪魔の招待状
会場/博多天神ビブレホール
出演/ブラン、FIELD、三十人格ノ犬、Four the MG

はい、お初となりました福岡生ブランでございました。
これまでそこそこの期間、バンド活動ってものをやらせていただいてきましたが、今回はとにもかくにも貴重な体験をさせていただきました。いやいや何だかんだ云って、半分楽しんでいたというのが正直なところなのです、はい。そんなわけで、ブラン博多訪問記でございます。

■台風が来てるって???
いやいや、この週はなんだか色々慌ただしくて、また前の週のいぬ屋敷生ブラン→朝まで打ち上げの充実感と疲労で体調ぶっこわして、「旅支度しなきゃな。土曜までに体調戻さんとな」と気持ちばっかりあせって何も手に付かず、なんだかんだと木曜くらいになってしまいました。

そうです、さらにそんな中の季節外れの台風。
なになに、聞けば金曜だか土曜に九州上陸というではないですか。
・・・でもねぇ、まさかねぇ。そんなことより、準備しなきゃ、風邪治さないと。

前日の金曜になると、どうもニュースで台風の話題が騒がしくなって、沖縄や鹿児島行きの飛行機が欠航になっているなんていう話が飛び込んでくる。台風の予想進路見ると、明日の朝、思いっきり福岡だかか山口辺りにいるってことになってる。・・・でもねぇ、まさかねぇ。

メグは前日の金曜に一足先に博多入りをしておりました。
夜、電話を掛けると、大阪からブラン共通の友人やまじゅんが合流し、メグは日中、風邪でふせっていたですですが、夜になって体調回復、ラーメンに屋台に食い物天国とお楽しみだったとのこと。天候を聞けば、風雨はあるが、そんなにひどいことにはなっていないという話。
「もし明日、最悪の事態になったら、一人でなんかやってくれ」
なんて冗談混じりの話をして、電話を切りました。

■そんなわけで当日を迎えました。
朝7時半起床。
私の住んでおります埼玉県朝霞市では小雨混じりの天候。
テレビでは広島辺りで台風の被害が出始めていることを伝えているけれど、新幹線がどうの、飛行機がどうのとは云っていないので、まぁ気にせず空港に行けば何とかなるんだろうという気持ちでおりました。いぬん堂いしどさんに発送をお願いしていた、会場で配布するフライヤーの荷物を受け取りに郵便局へ出掛け、「福岡楽しみだなぁ」なんてことを考えておりました。

帰宅後少々バタバタしながらも予定通り9時15分に自宅を出発。
楽器に、エフェクターケースに、リュックにと大荷物に傘を差すのは面倒と云えば面倒でしたが、別に荷物が濡れて困るというほどは、降っていませんでした。そんなことより気分は「福岡楽しみ!」の一言。

1時間半ほど電車を乗り継いで10時40分頃、羽田空港駅に到着。乗り降りする人々の姿や駅は、特に変わった様子はなく、一安心。そりゃ同じ日本、福岡くらいひょいと行けるよなぁ。

■ウチらのは一流飛行機会社だから飛ぶに決まってます。
電車での移動中、メグから電話が入ったようで、「駅に着いたら折り返しします」とメールをしておりました。無事出発出来たかどうかの確認の電話だろうと、ホームに降りて立ち止まり、電話を掛けようとした瞬間、再びメグから掛かってきました。

 「あ、ごめん今掛けようとしてたところ。丁度駅に着いて今空港に向かうところです。」
 「吉沢の乗る飛行機が欠航になったみたい。本人はキャンセルして帰るって云っているから電話してあげて!」
 「へ!??」

吉沢とは、私とも付き合いが長いメグの友人で、彼女もこの日に福岡入りする予定にでした。吉沢が乗るはずだったのは11時ちょい過ぎ発のスカイマーク。

とにかく空港に行って様子を確認しなきゃとテクテク歩いていると、クリハラさんから留守電が入っていることに気付きました。クリハラさんとは同じ時間の全日空の飛行機でした。

 「空港に早く着きましたが、搭乗手続きしないで待ってます。着いたら電話下さい」

・・・あらら、吉沢は災難だなぁ。
でもウチらのは飛ぶんだから、吉沢も何本かやり過ごせば大丈夫だろ。そんなことを思いながらクリハラさんに電話すると、既に吉沢と一緒にいるという話。私もすぐに駆けつけました。
時間は10時50分くらいでしたでしょうか。

■ウチのも取り敢えず飛びません。
「吉沢ぁ、残念だったねぇ」
などと冗談混じりに挨拶し、話を聞くと予定では12時半頃に対応の結論が出るから待っていてくれということ。半分笑いながら「まいりましたねぇ」なんてことを云っていると

「オレらのも搭乗手続き中断してるよ」

とクリハラさん。

「へ!??」

電光掲示板を見ると「搭乗手続き一時中断。11時の天候を確認して出発を検討する」みたいなことが書いてあります。

うわわわ、まさかのことが現実に!?
いやいや・・・でもねぇ、まさかねぇ。
以前、別件で福岡に行く際も、雷雨で出発が見送られて1時間くらい待たされた経験がありました。今回も確かに結構な雨が降り始めていましたけど、まぁ1、2本やり過ごせばなんとかなるでしょう。なるに決まってますよ。

博多行きの便はたくさんあるし、福岡は空港から市街地へ地下鉄ですぐですから。さすがにリハ開始の16時には間に合いますって。

一応メグにそんな状況と「また動きがあったら電話する」と伝えました。

■欠航決定。でもまぁ大丈夫でしょ。
そんなわけでアダ、クリ、吉沢の3人で待ちの状態がしばらく続きました。もともとは3人勝手きままに福岡で合流するって話だったんですがねぇ。妙な連帯感が生まれてきたりしました。

こういう時、もっと細かく状況説明のアナウンスをしてくれると有り難いのだけれど、メシ食べに行くにも、いつ状況が変わって「出発しま?す」となるかわからないので、さっぱり身動きがとれません。

そして「搭乗手続き一時中断。11時の天候を確認して出発を検討する」の掲示から30分・・・・気が付いたら表示が「欠航」の2文字に変わりました。

ガガーン、ついに来たか。
早速クリハラさんと窓口へ。
窓口のお兄さんはニコニコしながら、次の確か12時50分の便にチケットを変更してくれました。

 「天候は変わりつつありますから、次は大丈夫かと思いますよ」

そりゃそうだよね。さすが全日空。吉沢の2流会社とは訳が違うもんね!

この時の時間11時50分頃。
そんなわけで12時半まで待機の吉沢とともに、コーヒーでも飲みにと空港内のレストランへ。

新幹線で福岡に入ろうかという話も出ましたが、これから東京駅に出て、そこから5時間となればリハには完全に間に合いません。それだったら1、2本やり過ごせばなんとかなるでしょう。なるに決まってますよ。

■また欠航!?福岡飛ばないって!?
窓口のお兄さんの笑顔と振り替えチケットを手に入れた安心感で、焦りというのはほとんどありませんでした。そんなわけで、しばし談笑。

しかし、電光掲示板は今回の便も「搭乗手続き一時中断。12時20分の天候を確認して出発を検討する」という表示を始めました。
うーん。

そして、12時半頃でしたか。「そろそろ状況どうかな」と電光掲示板を見に行くとな、な、なんと!またも「欠航」の2文字に変わっていました。

ガガーン!
私らも含めて、この時とばかりはさすがにただならぬ状況を感じたのか、窓口はあっという間に長蛇の列。

私らも今回は焦り始めました。
そんなこんなの欠航続きで、福岡に行きたい人は、当然どんどん後の便、後の便へと振り替えて行くわけです。もちろん元々それぞれの便のチケットを持った人がいるわけですから、時間の早い便から次々と満席になってしまいます。

つまり、私らは列に並びながら、たとえ飛び始めたとしても何時の便に乗れるかわからないという状況になりました。

この時、素晴らしい判断だったのが、クリハラさんが即時刻表を買いに走ったこと。これが無かったら何時に福岡に着いたか、または「もうダメだろ」と諦めてしまったかもしれません。その辺はこの先を読んでいただけましたら・・・。

列に並びながら、そんなこんなしている内に最後には「福岡便は出発の保証が出来ません。払い戻し希望の方いらっしゃいませんか?」と言い始めたものだから参りました。

状況としては、出発は出来るが、福岡空港側の天候が微妙で、着陸が出来ないという話。メグの話では、福岡は、雨は降っているものの、決して嵐だとかひどい天気ではないと云うのですが・・・一体何を信じればいいのかしら。

次々と飛ぶかどうかもわからない福岡行きが満席になっていく中、時刻表で確認をすると、既にリハーサルの時間には会場入り出来ないということがわかりました。

うーん、ひょっとしたらひょっとしてしまうかも。
この辺りから少し最悪の事態を覚悟し始めた次第。この時の時間は12時45分くらいでしたか。

■福岡は諦めた。よし、長崎に入ろう!
何と一方で、ダークホースのごとく吉沢に光が!

「福岡空港に着陸できる保証は出来ず、伊丹空港に着陸、もしくは羽田へ引き返してくる可能性がありますが、搭乗手続きを開始いたします」

とかいうスカイマークのアナウンス。

しかし、吉沢はまだレストランの中に。慌てて、私は走りました。

案の定、というか空港内の施設としてどうなの?っと感じですが、吉沢にはそのアナウンスが全く聞こえていませんでした。吉沢は早速窓口へ走りました。そして、この時が東京で見た吉沢の最後の姿でありました(笑)。

クリハラさんの待つ列に戻り、「スカイマークに賭けてみるか?」ということも考えましたが、私たちの持っているのは、パッケージ旅行のチケット。飛行機代のみの払い戻しは出来ませんし、着陸出来る保証が無く、戻ってくるかもわからない、チケットがいくらするかも、買えるかどうかもわからない、危ない橋は渡らないのが賢明だろうという判断をしました。吉沢よ、健闘を祈る!博多で会おう!

一体、確実に福岡に入る方法はないのか。
電光掲示板を見ると、福岡行きは次々欠航となっていくのですが、長崎、熊本、鹿児島など九州の他の県には順調に出航しているのです。
クリハラさんは、様々なケースで他県からの福岡入りを時刻表で検討。

よし!長崎だ!
長崎から会場へは概算2時間でたどり着けるとの判断。これならリハは諦めても開演前には着けるはずでした。

丁度今回、現在長崎在住の知人アサが、ライブを見にやってくることになっていました。すかさずメグに連絡し、アサの電話番号を聞き、空港からの交通の相談をすることにしました。

実に3、4年振りの会話がこんなことになるなんて。
「ご無沙汰してます」なんてご挨拶もほどほどに本題へ。

アサはメグからの連絡で既に事情を知っていて、長崎から福岡入りする旨を伝えると、空港に迎えに来て車で飛ばしてくれると云ってくれました。
アダ、クリ感激。よしこれで大丈夫だ。

■ぬぁに?!長崎行くなら3万円払いなさい!?
さぁ、窓口はいよいよ我々の順番になりました。
福岡行きは、全く出発の見込みは見えず、とにかく着陸の保証が出来ないということを改めて確認し、長崎行きに振り替えて欲しい旨を窓口のお姉さんに伝えました。

当然「大変ですねぇ。申し訳ございません。了解いたしました」という返事が返ってくるものと思ったら・・・・。

 「このチケットでは、熊本、鹿児島には振り替えられますが、長崎はダメなんです」

だって。はぁー?
もう頭が真っ白になりました。熊本、鹿児島の方が遠いじゃん。その方が高いんじゃないの? もう全然訳がわかりません。

交換出来ない理由を聞いても、どうしても夕方までに福岡に入らなければならないという話を伝えても、お姉さんは、笑顔で「このチケットではダメです」の一点張り。

 「じゃぁ、長崎行きのチケットはいくらなんですか」
 「3万円です」

はぁー?
もう、めちゃめちゃな話ですよ。それからしばらく「困ったなぁ、何とかなりませんか」「振り替え出来ません」と押し問答。

これじゃ埒が明かんと、クリハラさんが
 「じゃあ熊本から福岡に入るのはどのくらい掛かるの」
と聞くと
 「大体2時間くらいです」
との答え。本当だな?本当に2時間なんだな?クリハラさんはすかさず時刻表で確認。

我々は決めました。熊本に行きます!その時13時頃。

■いざ、熊本へ!
そんなわけで、13時30分発の熊本行きのチケットに振り替え、搭乗手続き、荷物チェック、メグとアサに状況連絡とバタバタ・・・・座席に着いたのは13時20分頃でした。予定ではほぼ博多に着いている時間だよ・・・・で、私ら何で熊本に向かってるんだろ。

とは云え、ひとまず福岡方面に出発出来ることになったわけで。
安心したら・・・でも行くのは熊本なんだけど・・・どどっと睡魔が襲ってきました。

飛行機には1時間30分ほど乗っていたはずなのだけれど、あっという間に着陸となった気がしました。 機内で空港からの移動をクリハラさんが時刻表で念入りに確認。

これが空港から、博多行きの速い電車が出ている熊本駅までが遠いこと遠いこと。どうもバスで50分位掛かるらしい。そこから電車で博多駅まで約2時間、地下鉄に乗り換えて10分ほど・・・・着陸して、荷物受け取って、何時にバスに乗り込めるか、熊本から何時の電車に乗れるかによっては、開演の18時どころか、ブランの出番の18時40分に間に合うかも微妙になってしまいます。

では、バスはどうなのか。
これまた空港から博多への直行便というものはなく、20分ほど乗ったところで、直行便に乗り換えてそこから約2時間とあります。しかも天神にある会場のすぐ近くを通ります。

計算だと、開演には間に合いませんが、電車メインを選択するよりは少々早い。
しかしバスの選択は、渋滞なんかにぶつかってしまった最悪のことになります。いやいや、しかし逆にスムースに行けば、予定よりずっと早く到着する可能性だってあるじゃないですか。

確実性に賭けるか、ギャンブルに出るか・・・うーん。
2人でかなり迷ったのだけれど、基本的にバスに乗る方向で意見がまとまりました。

■熊本空港到着。さぁ、いよいよ博多へ!
そんなわけで、15時30分頃飛行機は熊本空港に着陸。
「着いたぞー!」

・・・・でもここは熊本。
熊本には初めてやってきたのだけれど、まさかこんなことで・・・。
なかなか出てこない荷物待ちをして、その間にメグに状況連絡。
この時点で、開演に間に合うのはほぼ不可能ということがわかりました。出番に間に合うかも微妙なわけで、順番の変更をお願いするかもしれないという状況でした。

とにかく一刻も早くバスへバスへ。
15時45分バス出発。20分ほど乗ったところで、天神まで直行する高速バスに乗り換えるスケジュール。

「こうなりゃなるようにしかならん!」と2人とも落ち着いてはいたのですが、折角(??)やってきた熊本の風景は、ほとんど記憶にありません。

時刻表を見ていたクリハラさんが、当初乗り換えるつもりだったバス停の一個手前の「熊本県庁」というところも目的の高速バスが通ることを発見。これでバス停ひとつ分の時間短縮が可能! そりゃあ、もう、慌てて下車。

時間は16時頃。
向かい側の歩道にあるバス停へ移動し、15分ほどの待ち時間でバスがやってくることを確認。クリハラさんが「おにぎりかなんか買ってくるよ」とコンビニへ。気が付いたらお腹がペコペコでした。

その間に会場に電話。到着は確実に18時を回ります。よろしくお願いいたします。

そうこうしている内に博多行きの高速バスがやってきました。16時15分頃でしたか。
天神に止まることを確認し、乗り込む。
さぁさぁ、いよいよ会場へ向かいます。

腹ごしらえしてほっと一息。
メグに連絡を入れ、状況説明。さすがにリハがどんどん進行しては、焦るなって方が無理。こういう時って私らより、私らを待つ身のメグの方が大変だよなぁ。

でも、お互い少々テンパってはおりましたが、感情的になりすぎても仕方なし。
根拠は曖昧だけど、どうにかなるという確信があったし、お互い何年一緒にやってるんだ、大丈夫だという信頼の気持ちも大きかったです。根拠は曖昧でしたが・・・。

ところでところで、なんとなんと「福岡空港に着陸の保証無し」のスカイマークの飛行機に乗ったダークホース吉沢が博多に着いたというニュースが!ぬぁーんでおぬしが我々より先に着くんだよー!

私らも、もうしばらく待てば乗れたのかぁー?

ところが違って、クリハラさんの確認によると全日空はその後も夕方まで、福岡便は軒並み欠航となったとそうです。熊本行きの行動の選択に間違いはなかったが、航空会社の選択を誤ったわけですな。

どうなってんだ、全日空!
・・・いや、乗客の安全を最優先する一流会社だということで、はい。

■やっと着いた・・・。
そんなわけで、着きました着きました、博多は天神バスセンター。
道路渡って向かい側が会場のビブレです。時間は18時15分。
開演時間は過ぎましたが、出番の時間には間に合います・・・・やった!

状況が、状況だけに順番を変更していただいているかとも思ったのですが、天神に着いたことを伝えようとメグに連絡をすると、予定通りの順番で行くとのこと。ちょっと驚きましたが、これには事情があったことが後でわかりました。

慌てて会場に入り、着替えや楽器の準備。
ほとんどタバコを吸う余裕もなし。ちらりと会場をのぞいたら、FOUR THE MGが「最後の曲です」とMCを。いやいやしかし、熊本県庁で腹ごしらえのおにぎり食べといて良かったですねぇ。

■そんなわけで・・・。
ええ、そうです。間に合いましたとも、演奏しましたとも。
間に合って良かったー。

ライブ終了後、お客様から色々とお声掛けいただいてありがとうございました。ブランを目的においでいただいた方もいらっしゃってうれしかったです。是非CDのご感想もお聞かせ下さい。

いやぁ、もう、こんなもんじゃないんだって。もっと良いんだって(笑)。
もし次回チャンスをいただけるのだとしたら今度は万全の体制でご覧いただきたいです。

今回のセットリストは・・・。

 1.自爆
 2.憧れと幻想
 mc
 3.お山の大将
 4.タブー
 mc
 5.ムード
 6.Lorca(仮題)
 mc
 7.Fのブルース

他の出演者の感想、福岡のお客さんの反応、反応から感じたこと、久しぶりに再会ししたシノワ平田夫妻、アサのこと、もちろん朝までの打ち上げのこと、メグ、ヤマジュン、吉沢との博多散策珍堂中のこと・・・・何だかんだ云って、今回福岡に行って良かったなぁ、楽しかったなぁという話なのですが・・・力尽きました。(2003.6.4.了)

土曜日, 5月 24, 2003

2003年5月24日(土)いぬ屋敷vol.1

いぬ屋敷vol.1?いぬ小屋の間?
2003年5月24日(土) 新宿D.O.M
出演/ブランコケシドール疾風怒濤る(モーリー・ロバートソン)ゴキブリコンビナート、 コケシコンビナート(コケシドール+ゴキブリコンビナートの合体バンド)

今年怒涛のごとく展開されるいぬん堂イベント「いぬ屋敷」第一弾でありました。
出演者はコケシドールにモーリーさんにゴキコンとこの数ヶ月にいぬん堂から新譜をリリースしたみなさんという、云わばいぬん堂オールスターキャストイベントといった趣。そして締めは、そしてそしてコケシとゴキコンの合体ユニット、コケシコンビナート。

もちろんブランも「憧れと幻想」の発売を次の日に控え、会場では先行発売もさせていただきました。
私自身、会場で初めて商品となったCDを手にとり目にしまして、感慨深いったらありませんでした。

そんなわけで「どのバンドもいっさいがっさいレコ発イベント」、出演者側もお客様も盛り上がらないわけがありません。

会場は開演前からもうかなりのギュウギュウぶりで、コケシドールやスターリンTシャツを着ている方がちらほら。屈伸運動やストレッチを念入りにしてる人も見え、なんかもういきなり雰囲気が違うのです。下手なもんは見せらんとドキドキでありました。

トップの「キング・オブ・スターリン・コピーバンド」、コケシドールのメンバー入場のSEが掛かった瞬間、お客さん総立ち。なんかもういきなり雰囲気が違うのです。あとはもう爆音、爆裂、踊るなり頭振るしかありません。いやぁ、ホントかっこいいわ、コケシは。

「こういう青春も欲しかった」なんてことをちらりと思ってしまいましたが、いやいや単にスターリンへのノスタルジーや追体験の欲求だけで、あれだけCDが売れて、若い人から、中年層まで会場に足を運ばせるわけがありませんよ。大体私、スターリンの本物ほとんど聴いたことありませんし。で、私は踊り疲れて出番前にクタクタになってるんですから。ホントすげぇよ、コケシは。

モーリーさんは初見でした。もっとわかりずらい音楽なんだと勝手に想像しておったのですが、パンクでポップでエンターテインメントで楽しかった。かっこよかった。「東京」だったり、もうちょっと広げて「アジア」だったりと土着のロックってなものを提示されたと個人的に感じました。でもね、歪んでてクセになる感じがあるのですよ。屋外ライブで踊ったりしたらまたたまらんだろうなぁ。

ほんでブランです。
総立ちギュウギュウの会場の熱気に、「もうここでやらんで、どこでやるんだ」ってな気合いで頭真っ白。

セットリストは

 1.自爆
 2.憧れと幻想
 3.タブー
 mc
 4.ムード
 5.お山の大将
 mc
 6.Lorca(仮題)
 7.Fのブルース

うまく云えませんが、荒い演奏だったかもしれませんが、すごい手応えがありました。
ライブバンドとしてまだまだ行ける、今日って一皮剥た?みたいな。
今回のアルバムを作って「もう新しい持ちネタほとんど無いぜよ。次はどこへ行く?」って最近焦る気持ちがあったのですが、いやいやそんなこと云ってる場合ではありませんな。ブランはまだまだやりますよ!

ゴキコンの間はぜいぜい云いながら外で一休みさせていただきました。スミマセン。

そして、体力回復でトリのコケシコンビナート。
ステージでは爆音轟音のコケシの演奏、客席ではドラム缶数本にゴキコンのメンバーが入りグルングルン。他のメンバーが鉄の棒でガンガンそれを殴る、全裸の女性が踊る、胎児ちゃんが客席を彷徨うととにもかくにもすごい音にすごい映像でした。

とにかく全体通して云えるのは、出演者、お客様両者あってのあのイベントだったってこと。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、あのイベントはいぬん堂に集うバンド、リスナー、その他諸々皆さんあって成功したのだと実感してます。私は人混みでよく見えなかったのですが、途中ケンカ沙汰のドラブルも発生。でも大事にならずにスムースにそのままイベントが進行していったのも見事でした。

昨年の天国注射の時から「いぬん堂でウチら浮いてるかなぁ。いぬん堂シンパの皆さんにどう映っているのだろうか」と思うことしばしであったのですが、繰り返しになりますが、今回「一緒に仕事してる。ウチもここでやらなきゃどこでやる」って気持ちになってました。充実感でいっぱいです。(2003.5.28.了)

「ホームラン商会」六さんのレポも是非ご覧下さい。

※このいぬ屋敷映像が8月にDVDとなります。詳細は「リリース情報」コーナーで追ってご連絡いたします。

土曜日, 5月 03, 2003

2003年5月3日(土)TONSEi RECORDS presents vol.5

TONSEi RECORDS presents vol.5 2003年5月3日(土) 三軒茶屋グレープフルーツムーン
出演/ブラン+ゲスト:石垣窓(フリーボ)、テリーズ、ルケーチスピードライダー、Shutter and Love


ブランルケーチ
SPEEDRIDER

いやいやそんなわけで5回目となりました遁レコイベントでございました。
ゴールデンウィーク後半戦初日に、実にたくさんの皆様にお時間を割いていただきまして、感謝感激の極みであります。

後になって気付きましたが、現ブランでのデビューライブが2000年の5月3日@高円寺2000Vつぅことですので、この日で丁度3周年でございました。よく続いてますねぇ。色々ありましたねぇ。ホント楽しいですねぇ。

後になって気付きましたが、ルケーチ→シャッター→テリーズ→スピードライダー→ブランという進行は段々段々にバンドの音が大きくなっていくという趣向に結果的になっておりました。

ルケーチは唄がたくさんになっていて、それでバックがティンパンアレイみたいな都市型サウンド(笑)。「洗練」という言葉が出てきました。でもいざミヤケンさんがしゃべり始めるとルケーチはルケーチ。ホント対バンがクセになるバンドです。

シャッターもグレープフルーツムーンの雰囲気にマッチしてましたね。「清楚」という言葉が浮かびました。見て聴いて気持ちよし。

約2年ぶりに共演したテリーズは、「シスコ・ロック的な艶っぽい音と唄を聴かせます」とご紹介しておりましたが、照井さんの作る曲調が変化していて印象的でした。普通に良い曲を良い歌で届けようという姿勢に好感大。

念願の初共演のスピードライダーもかっちょ良かったっす。
ガレージ・パンクと云っても過言ではないかも。
で、3人とも歌も演奏も歌ってるって感じ。
堂々としたステージ。会場もいやがおうにも盛り上がります。

そしてブランはドドドと7曲。

 1.ムード
 2.憧れと幻想
  mc
 3.タブー
 4.Lorca
  mc
 5.サイクリングブギ
  mc
 6.夢
 7.Fのブルース

ラスト2曲にフリーボ石垣氏をゲストギタリストにお迎えいたしました。
石垣さんのロック魂炸裂のブランボは大変新鮮でした。
こんな趣向はまた是非やってみたいです。

・・・・くたくた。
いやいやしかし毎度楽しい遁レコイベントでございました。今年はもう1回くらいやりたいです。(2003.5.12.記)

※アケミのヒロセさんが当日のライブ写真をアップしていただいております。感謝!
 http://photos.yahoo.co.jp/brantonreco